骨にできるがんです。大型犬の前足に多くみられます。がんは一般的には7歳前後が発症しやすい年齢ですが、骨腫瘍は2歳前後から発症することがあります。
原因
詳しい原因はわかっていません。
症状
外傷や捻挫などをしていないのに足を引きずって歩くなど、歩き方に異常が見られます。また、患部がはれることもあります。
足にできる腫瘍には次の種類があります。
骨肉腫
悪性度が高く、早い時期に他の部位に転移します。
軟骨肉腫
軟骨部分に発生するがんです。足の関節にはれが起こります。また、歩行の異状も起こります。
治療
原則として、足の切断が必要になります。
早期に発見できれば、骨の移植によって足の切断をしなくてよいケースもあります。しかし、骨のがんは、他の臓器に転移することが多いため、ほとんどのケースで切断を余儀なくされます。
比較的早期の発見で、足を切断したうえで、抗がん剤治療を行えば完治する可能性は高くなります。
切断をためらって時間がたってしまったり、切断をしなかった場合は転移が起こります。また、激痛が起こることで、犬には大変な苦痛が強いられます。足の切断を決めることは、とても大きな決断のいることですが、それによって命が助かり、苦痛から解放させることができるのです。
早期発見のためには、日頃から歩き方を観察しておきましょう。歩き方がおかしかったり、ひかない腫れなどを見つけたら、かならずすぐに受診しましょう。