見落としがちなサイン
鼻水が出ても犬はすぐに舌で舐めとってしまいます。それゆえ愛犬が鼻水を出していても飼い主にはなかなか気づけないものです。
しかし、気づかずにそのまま放置してしまうと、やがて悪化して慢性的な病気になることもあります。鼻水が出ていないか、定期的にチェックする習慣をつけるようにしましょう。
鼻水の原因
鼻水が出る病気にはさまざまなものがありますが、原因として最も多いのが鼻炎と副鼻腔炎です。
鼻炎は空気の通り道にある鼻の粘膜が、ほこりや花粉などの刺激によって炎症を起こしたり、細菌やウイルスへの感染による「鼻風邪」によって起こります。
副鼻腔炎は鼻腔の奥の空洞部分の粘膜が炎症を起こすものです。空洞になっているために、炎症が起きるとなかに膿(うみ)がたまって蓄膿症になったり粘度の高い鼻水が出ます。
幼犬や老犬は要注意
鼻水ごときと侮ってはいけません。子犬では重い感染症である場合も多く、注意が必要です。老犬の場合は歯周病による副鼻腔炎や鼻の腫瘍が増えてきます。
まか。シーズーやペキニーズなど、鼻の短い犬は、先天的に鼻腔がふさがっていたり狭くなっている「鼻腔狭窄症」の場合もあるので定期的な鼻のチェックが必要です。
チェックポイント
●鼻水の量
絶えず出続けているのか、
鼻づまりはしているか、
と同時に鼻水の量を調べる。
●頻度
ずっと出ているか、
時々出るのか、
また、アレルギーの場合季節性のものかを調べる。
●状態
無色透明のサラサラしたものか、粘り気があるのか、
膿のような鼻水か、
粘液が混じっていないかを調べる。
●部位
鼻の左右どちらかだけから出ているのか、
両方から出ているのかを調べる。
※鼻水の状態を調べるのにティッシュペーパーを使うと便利です。犬の鼻の穴に白いティッシュペーパーをあて、鼻水の量、色、状態を調べます。