元来が綺麗好きな犬は、自分のからだをペロペロと舐めることがよくあります。これは、グルーミングといって、毛や皮膚をきれいに掃除する行為で、どの犬にもよく見られる光景です。
ところが、グルーミング以外の理由でからだを舐める場合には、二つの理由が考えられます。
①不安やストレス
犬は、強い不安やストレスを感じると、からだの決まった部分を舐め続けることがあります。例えば、その家庭に赤ちゃんができたり、あるいは、新しい犬が来たりして、自分への関心が薄まったと感じ、孤独感を感じているときや、近所でビルの建設や道路工事等があって騒音や振動によるストレスを感じている時によくあることです。
②怪我
切り傷や噛み傷を癒すために、傷の箇所を舐めることがあります。
③皮膚の病気
皮膚の病気のために、痒みや痛みを感じている部分を舐めることがあります。考えられる主な病気としては、
- アレルギー性皮膚炎
- 膿皮症
- 子宮蓄膿症
- 脂漏症
などがあります。
愛犬が、しきりとからだの同じ部分を舐めていたら、あなたが気をつけなければならないポイントは次のことです。
○単なる切り傷・擦り傷なのか
○皮膚病、あるは寄生虫によるものなのか
○皮膚がただれていないか
これらのことをブラッシングするときなどに気をつけて見てやりましょう。切り傷・擦り傷などの場合は舐めることで自然治癒することもありますが、それでも殺菌剤はつけてやりましょう。
しかし、皮膚の病気が原因で起こる湿疹や寄生虫によるものであった場合は、舐めるだけで自然に治癒することはほとんどありません。獣医さんに診てもらい、早めに適切な処置をしてもらいましょう。