疥癬(かいせん)症はダニの一種が皮膚に寄生することで起こる皮膚の病気です。激しいかゆみを伴うため、犬は掻きむしったり噛んだりを繰り返します。
原因
疥癬(かいせん)症はヒゼンダニが皮膚に寄生することが原因で発症します。ヒゼンダニに既に感染している犬やその犬舎、首輪、ブラシ等を介して感染します。
皮膚に取り付くと、ヒゼンダニは皮膚に穴を開けて入り込み、土の中のモグラのようにトンネルを掘りながら動き回ります。
また、メスのヒゼンダニはトンネルの中で卵を産みます。孵化したヒゼンダニの幼虫は皮下に穴を掘りながら成長します。そのため、感染した犬は耐え難いかゆみにおそわれます。
症状
耳やひじ、かかと、おなかなどの柔らかい部位に発症しやすいのが特徴です。
感染初期は皮膚が赤く膨らみますが、かゆみが激しいために、犬が激しく引っかき、傷になると分泌液がたまってかさぶたができます。
それでもかゆみが収まらないため、さらに引っかいて出血したり、傷口から細菌が侵入して二次感染することもあります。また、皮膚が傷つき脱毛も起こります。
予防
既に感染している犬やほかの動物との接触は避けます。またブラシやクシ、あるいは毛布などにも接触しないよう気をつけましょう。また、日頃からこまめに掃除をして寝床やハウスを清潔に保つように心がけましょう。
疥癬はヒトにも感染しますので、愛犬の感染がわかったら、飼い主のあなたも皮膚科で診察を受けるようにしてください。