口の中の粘膜、歯茎、舌などにできるがんです。犬は口お大きく開けるので、比較的発見しやすいがんです。歯磨き時にチェックすることで早期発見につながります。
原因
詳しい原因はわかっていません。
症状
がんの種類によって症状も異なります。
悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)
口の中の粘膜や舌に、黒い腫瘍ができます。
悪性度が非常に高く、急速に大きくなって初期の段階でリンパ節や肺に転移します。
扁平上皮がん(へんぺいじょうひがん)
口の中の粘膜に、ただれや潰瘍ができます。表面がもろく、出血しやすいのが特徴です。進行すると、顎の骨やリンパ節に転移します。
繊維肉腫(せんいにくしゅ)
歯茎にこぶができたように盛りあがります。急激に大きくなり、1~2cmの大きさになると自然に崩れます。他へ転移することはあまりありません。
口中のがんで共通して見られる症状は次の4つです。
- ものを食べづらそうにする
- よだれが多くなる
- 口臭が強くなる
- 口から出血する
こうした症状を見逃さないことが、早期発見につながります。
治療
口中のガンでは、顎の骨に転移していることが多いので、手術では患部だけでなく、顎の骨の一部も切除する必要があります。切除による顔の変形や食事の不便は、それほどありません。
早期発見のためには、歯磨きの時の定期的なチェックが有効です。歯磨きの時は、歯だけでなく、歯茎や舌、口の中の粘膜にも異常がないかどうか観察する習慣をつけましょう。