内耳は、聴覚をつかさどる蝸牛神経と、平衡感覚をつかさど前庭神経のある場所です。ここに炎症が起こるのが内耳炎です。
原因
なかなか原因をつかめないのが内耳炎です。慢性化して外耳炎を繰り返す犬や外耳炎の治療の後に内耳炎を発症するケースがよく見られます。
症状
内耳にあるどの神経が障害を受けたかによって、現れる症状に違いがあります。
聴覚をつかさどる蝸牛神経をおかされると難聴になります。
平衡感覚をつかさどる前庭神経をおかされると、からだのバランスがとれなくなり、障害のある耳の方向に円を描くように歩きます。このとき観察すると、眼球が左右に揺れるのがわかります。
治療と予防
難聴になってしまうと有効な治療法がありません。前庭神経の障害については、副腎皮質ホルモン薬(ステロイド剤)やビタミンB1を使って治療します。
予防のためには、耳のチェックと定期的な耳掃除を心がけましょう。