いぬ伝染性肝炎(いぬでんせんせいかんえん)

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イヌ科の動物にだけ感染するウィルス性肝炎です。1歳未満の子犬では感染率も致死率も高い病気です。

 20150202犬伝染性肝炎

原因

アデノウイルスに感染することによって発症します。アデノウイルスにはⅠ型とⅡ型があり、肝炎を起こすのはⅠ型になります。

すでに感染している犬の尿や唾液が口に入ったり、汚染された食器などから経口感染します。

口から侵入したウィルずは、リンパ節に入り、血液とともに肝臓に運ばれ、肝細胞を破壊します。回復しても数ヶ月間はウィルスが肝臓に存在し、尿とともに排出されます。これが、感染源となるため、複数の犬を飼っている場合、隔離するなどの措置を取る必要があります。

 

症状

症状の現れ方にはいくつかのタイプがあります。大きくは次の4つのタイプに分類されます。

 

  • 突発性致死型

元気だった子犬に、急激に腹痛、高熱の症状が出ます。吐血、血便といった症状が現れて24時間以内に死亡します。

  • 不顕性型

これといった症状がほとんど現れないものです。

  • 軽症型

食欲不振になって元気がなくなります。鼻水が出たり微熱が出たりします。

  • 重症型

重症型のおもな症状は次のようなものです。

・鼻水や涙が出て、その後高熱が出る

・下痢・嘔吐

・扁桃が腫れ、串の粘膜が充血し、点状に出血する

・まぶた、頭、体がむくみが起こる

・お腹が痛いので、腹部に触れられることを嫌がる

 

症状は1週間程度続きます。回復期には目の角膜に青白いにごりが見られることがあります。

アデノウィルスのみの感染によるものであれば、死亡率は10%程度ですが、抵抗力の弱い子犬は、同時に他の病原菌に感染することがあります。そうなると死亡率はさらに高くなります。

 

治療

いったん発症してしまうと、いまのところ、このウィルスに対して有効な抗生物質はありません。そこで、治療の中心は、傷ついた肝臓の再生と機能回復を図るものになります。

ブドウ糖などの栄養を輸液で肝臓に送り、ビタミン剤や強肝剤も用います。出血が多い場合は輸血も行います。また、二次感染を防ぐため、感染予防のための抗生物質も投与します。

回復期に起こる角膜のにごりについては、病状の回復とともに自然におさまります。

症状が重い場合は食餌は療法食を与えます。肝臓病用にカロリーや栄養成分の調整されたものを動物病院で購入できます。回復後もしばらくは、高タンパクの食餌を与えます。破壊された肝細胞を再生させるためには良質なタンパク質が多く必要になります。

また、ほかの犬にうつさないよう、衛生管理をしっかりと行いましょう。

伝染性肝炎はワクチンの接種で予防できます。ジステンバーやパルボウィルスなどの感染症を併せて予防できる混合ワクチンがあるので、1年に1回、予防接種を受けさせましょう。

 

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